つい二度見をする光景が楽器店でありました
つい二度見をする光景が楽器店でありました
ショパン、ショパンで、またショパン!
先日、楽譜を見るために、とある楽器店に入った時、ショパンが流れてきました。
よくある自動演奏だろうと気にとめずにいたところ、途中つっかかったり、弾き直しをしています。「そっか、誰かが弾いてるんだ」と思いながら特に気にせずいると、その後もショパンの曲ばかりが続きました。
英雄ポロネーズ。幻想即興曲。華麗なる大円舞曲。ノクター2番も。スケルツォ2番もありました。
私はショパンが一番好き。そうなると、楽譜の棚を目で追いながらも耳はすっかり聴こえてくるショパンにクギづけ?です。高度な曲もあり、「どんな人が弾いているんだろう?」興味がわいてきました。ピアノが大好きな小学校高学年ぐらいの女の子かな~、と想像しながら。
そっとピアノ売り場をうかがうと・・・
ピアノ売り場に近づき様子をうかがうと、弾いていたのは、上下灰色の作業着を着た中年男性でした。
アップライトピアノに座り、少し背中をまるめながら黙々と、そして軽々と弾いています。(写真は、ご本人ではありません。念のため笑)「お~!すごいな~!」と思いながら、ちらっ、ちらっと見てしまいました。
遠目に見たところ弾き方も良い感じで、ショパンの複雑な音も、ほぼ正しく弾いています。テンポも速くなったり遅くなったりもなく、弾き出した曲は一定のテンポ、だからこそ心地よく聴けたのでしょう。
途中、ノクターンやワルツの時に、左手の和音の音がどうしても思い出せなかったのか、何度か弾き直しをしていて、
「ここの部分は、この音ですよ。ご趣味ですか??すばらしいですね!!」・・・・・なんて言える勇気もなく。しばらく聴いて、楽器店を出ました。
思えば午後12時台で、お昼休みの時間でした。作業着という様子から、仕事の合間に楽器店に飛び込んで弾いていたのかもしれません。
あの男性が、どんな経緯であそこまで弾けるのかは知る由もありませんが、心底ピアノが好きな様子がわかり、とても印象深い光景でした。
ショパンやベートーベンで、イントロクイズ!!
その光景から思い出した出来事があります。私が高校生の頃のことです。
当時通っていたピアノ教室でのレッスンの合間、いあわせた3人ほどで、よくピアノを使っての曲あてクイズをしていました。それぞれが、曲の出だしや断片を弾いて、なんの曲かあてるというものです。
♪ジャーン!「革命のエチュード!!」「ピンポーン!」、♪ツタタタタタタタ・・・「ワルトシュタイン!!」「ピンポーン!」という具合です。
私たちとしては、おぼえのある曲を弾き合っては当てっこをし、ゲラゲラ笑って楽しんでいたのですが、それから音大時代を経て、だいぶ時間が経った頃に、習っていた先生から、このクイズのことが先生にとって脅威だったとお聞きしました。
先生ご自身がピアノの先生として、まだスタートしたてだった時で、バンバン弾く高校生たちを前に、「こんな子たちを相手にできるのだろうか」と不安に思ったそうです。
その時のショパンやベートーベンは、きっと、つたなく雑な演奏そのものだったと思いますが、私を含めみんな、ピアノが好き!という思いは強くあったのだと思います。そんな、なつかしいことも思い出しました。